湿原厳冬







凍る湿原に朝の光がひとすじ。
マイナス20度のしばれる空気が少しずつ暖められていく淡い光です。
















待ち望んでいた太陽が上がりました。
新しい朝のはじまりは、ここに生きるものたちに力を与えます。
















樹も川も空気も凍る湿原に、希望の光が差し込みます。
















この林の中ではきっとエゾシカも白い息を吐いていることでしょう。
















冷たい色? 暖かい色? 悲しい色? 寂しい風景?
















湖も一面の白い平原です。
陽が昇ると、風さえなければ暖かささえ感じます。
気温はマイナス5度なんだけど・・・。
















今日は日曜日。
対岸はワカサギ釣りのテントで賑わっていました。
















夏は緑一色の湿原を見下ろす展望台も、この日は誰にも会いませんでした。
ゆったりと気ままに流れる川と、はるか向こうまで動くものの見えない世界。
















雪原をエゾシカの群れが駆けてゆきます。
安全地帯の林に向かってまっしぐら。
















タンチョウの鳴き声が凍る空気を引き裂きます。
サンクチュアリの鳥たちは安心しきって群れていました。
















短い冬の一日。
空を燃やして湿原に陽が落ちてゆきます。
















ねぐらへ帰るタンチョウ。
落陽と追いかけっこをするように、2羽、また2羽。
タンチョウの夫婦はとても仲良しです。
















悲しき青の冬景色・・・。
好天が続いているので今夜も酷くしばれそうな。
















蛇行する川に残照が輝きます。
明日も今日と同じようにゆったりとした時間が融けてゆくのでしょう。
















                                              Jan.2004
                                              Nikon F80S
                                              Tokina AT-X Pro 80-200 F2.8
                                              Tokina AT-X Pro 28-70 F2.8
                                              Tokina AT-X 80-400 F4-5.6
                                              Fuji RVP,RDPU


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