追憶
四季を駆けた北東北の国鉄色
花輪線・山田線・岩泉線で見た四季風景
萌え始める高原
競い合う山里の緑
緑の風吹く山間を
しっとりと、初夏の渓谷
朝霧晴れて新緑鮮やか
ホトトギス鳴く至福の高原で
一家総出で田植えも終った
夏、緑濃い渓ゆく単行
深い森、夏のサミットへ
列車が走り抜けると渓の音
山から里へ涼風乗せて
河畔には晩夏が同居し
色づき始める渓谷
収穫の喜びに精出し
黄金の海を軽やかに
夕陽浴びて、はざ掛け高く
大いなる錦秋の峠路
霧湧く晩秋の高原をあとに
山の端に残照寒々と
夜明け前、昨夜の小雪
高原も静寂の色合いに
粉雪上げて雪原の疾走
家路へ続く銀の道
大雪注意報の日
壮絶、雪仮面
季節は移り、光景は記憶の中に
FILM:2004〜2007
でも風景は変わらない
・・・でほしい。ずっと。