北の鉄路に別れを告げる前、どうしても寄ってみたい駅があった。
あの頃の夏、無人駅でのステーションビバークのつもりで最終列車を降りたら、
実は業務委託駅で駅員に追い出され、途方に暮れた駅。
今は完全に無人駅になっており、
ワンマン列車の頭上には凍えそうな星たちが輝いていた。
(2004.11.22 西女満別駅)



月が煌々と輝き、夜の静寂を湿った冷気が包んでゆく。
(2004.11.21 置戸町)

空を燃やし、陽が沈んでゆく。
天空には一番星。
カラマツ林がシルエットになって浮かぶ。
(2004.11.21 置戸町)

現役末期のお立ち台。
ここには100本くらいの三脚が立ち並んだだろうか・・・。
(1975.3.26 金華〜常紋 2594レ)

夢の跡・その3
(2004.11.21 常紋信号場 3582D特快きたみ)
夢の跡・その2
(2004.11.21 常紋信号場)

夢の跡・その1
(2004.11.21 常紋信号場)

山かげに陽がかくれる午後3時。
薄紫の排気を残して2台のディーゼル機関車が去った後は、薄暮の静けさが訪れた。
(2004.11.21 金華〜常紋 8556レ)

信号場のお立ち台で29年前と同じように三脚を立ててみた。
この日、夕暮れ間近の常紋に立つ三脚はひとつだけだった。
薄暗いファインダーに鮮やかな赤が迫ってきた。
(2004.11.19 金華〜常紋 8556レ)

北国の午後の太陽は早くも夕方を予感させ、川面とコンテナを光らせた。
(2004.11.22 旧白滝〜下白滝 9061レ)

雄大な風景の中を。
(2004.11.22 下白滝〜丸瀬布 9559レ)

先日降った雪がまだ消え残る牧草地を眺め、軽快に飛ばしてゆく。
(2004.11.19 下白滝〜丸瀬布 9061レ)

これが蒸機だったら・・・なんて思うまい。
デーデーも必死で峠を越えてゆく、その姿にはやはり感動!
(2004.11.19 生田原〜常紋 9559レ)

熱い排気に陽炎が立ち、列車はうねるように峠を登ってくる。
(2004.11.22 生田原〜常紋 9559レ)

遙か遠くからディーゼルエンジンの爆音が聞こえ出し、
踏切の警報音がかすかに聞こえ、しばらくたってから赤いカマが姿を現した。
(2004.11.22 生田原〜常紋 8557レ)

キラキラ光る氷粒が今日の峠の好天を約束してくれた。

初冬の白い朝、生田原から常紋への登り口は霧氷に包まれていた。

常紋再訪

昭和50年、北の鉄路から石炭の煙が消えた。
あれから29年・・・もう見ることもないと思っていた石北本線の鉄の聖地・常紋を再び訪れてみた。
連続する25‰の勾配と急曲線の山路を、DD51が2台がかりでコンテナ貨物を運ぶ姿は、
時速30q/h程度の牛歩に唸るエキゾースト、そして熱いディーゼルの爆煙越しに揺れる陽炎。
当時あんなに嫌っていた赤いディーゼル機関車に、「あの頃」がオーバーラップした。

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